ピアノの音響を向上させる新しいアプローチとして、我々が開発したインシュレーター「ザ・トライアングル・ルーツ」。この革新的な製品について、ピアニスト松原聡氏にその効果を詳しく伺いました。松原氏は世界各地のコンサートに参加する実力派ピアニストであり、古いピアノの研究や収集、音楽の歴史的な録音の監修などを行うピアノ研究家でもあります。彼の経験から見た「ザ・トライアングル・ルーツ」の評価は非常に価値があります。

ピアノ演奏における「ザ・トライアングル・ルーツ」の役割

松原氏によると、インシュレーターがない状態でのピアノ演奏は、特に低音の響きがどこか偏りがちであり、楽器全体のバランスが取れていないと感じていました。しかし、「ザ・トライアングル・ルーツ」を使用すると、ピアノ全体の音がバランス良く響き、低音から高音に至るまで均一に生き生きとした音色を得ることができると述べています。

低音域の明瞭さと制御の向上

「ザ・トライアングル・ルーツ」の最も顕著な効果は低音域に現れます。ピアノの低音は弦が長く、振動が大きいため、不均衡な響きが生じやすい部分です。松原氏は、このインシュレーターを使用することで、低音が自然に振動し、その結果、演奏者が楽器をより自然にコントロールできるようになると感じています。

中高音域の改善

松原氏はまた、中高音域においても「ザ・トライアングル・ルーツ」の使用が効果的であると報告しています。通常、インシュレーターを使用しない場合、音の伸びが制限され、壁にぶつかるような感覚がありましたが、ザ・トライアングル・ルーツの使用により、音が自由に伸び、より表現豊かな演奏が可能になると述べています。

古いピアノにおける効果

さらに、松原氏は古いピアノに対する「ザ・トライアングル・ルーツ」の効果についても触れ、古い楽器でもこのインシュレーターを使用することで、その時点での楽器のベストな状態を引き出すことができると語りました。

このインタビューを通じて、ピアノ用インシュレーター「ザ・トライアングル・ルーツ」が提供する多面的な利益が明らかになりました。

– インタビュー

松原聡氏:通常インシュレーターを入れない状態で弾いてる時はどこかこう響き、特に低音部の響きなどに寄りかかりがあるという風に私は思ってるんですけれども、このインシュレーターを使うと低音部の響きに全く寄りかかりがないですね。ピアノ全体の響きがバランスよく、満遍なくなる、といった印象を覚えます。

NICECOMPANY:音の響きが変わりますよね?

松原聡氏:どこにもこう寄りかかりがないというんですかね、それぞれ高音部から低音部までその響きが100%生かされるというか満遍なく響きが生きている、生かされている、そういう印象を受けます。

NICECOMPANY:この商品名のザ・トライアングル・ルーツて名前は、三角形の根っこのように地を這うように自然に振動させるっていうイメージで名付けました。

松原聡氏:はい、よろしいと思います。

NICECOMPANY:ありがとうございます。

松原聡氏:本当にこれつけない状態だとやっぱりどこか100%鳴りきってる感じはしないんですよね。それがやっぱりこのトライアングルルーツを使うと100%それぞれ楽器が響きたいように響くというかその楽器が響きたい響きを阻害することなく全部満遍なく行かしてくれるそんな気があの弾いてて思いました。

NICECOMPANY:ありがとうございます。低音域に関してはどういった効果が感じられましたか?

松原聡氏:今私のお話したことが1番顕著に出るのが低音だと思うんですよね。
やっぱり低音の響きは1番弦が長いですから1番振動しますしその楽器の響きの中で最も重要なところだと思いますのでその響きが1番どこにも寄りかかりがなく生かされているっていうことは演奏者にとっても自然に楽器をコントロールできるというかどこにもその楽器のポテンシャルを100%生かしきるような印象を受けました。

NICECOMPANY:古くなったピアノはツンのめるような音がするとか響かなくなると言いますけども古くなったピアノにも効果的ですか?

松原聡氏:そう思います。ピアニストの場合はその時に当たったピアノでベストを尽くすのが宿命ですけれども、古くなったピアノでもトライアングル・ルーツを使うとその状態の楽器のベストが出せるんじゃないでしょうか。

NICECOMPANY:中高音域に関してはどう思われましたか?

松原聡氏:全体的にこれを使ってない時とこう使った時とで音の伸びが違う感じがするんですね。

だから使ってない時だとどこかに音の壁があるような、どこかにこう寄りかかってるというか100%響きを生かしきれてないように思うんですけどもその辺が解放された感じを受けますね。

NICECOMPANY:ネガティブなことを言うとしたら?

松原聡氏:思いつかないですね。

NICECOMPANY:逆に調律師さんの荒が出てしまうっていう噂もあるんですけど

松原聡氏:元々の音が狂っていればその状態で音ががすっと伸びるっていうことになると思いますので。あくまでも我々はそのピアノの音のエッセンスを聞きながら弾いてるので、調律も含めてその状態でベストを尽くすっっていうことに尽きるかなと思います。演奏家としてはね。

NICECOMPANY:スタインウェイのフルコンで試してもらったんですけどそれ以外のピアノについては効果はどうだと思いますか?

松原聡氏:同じだと思いますね。スタインウェイだからとか他のピアノだからって違いはなく、私は満遍なく効果があると思います。

NICECOMPANY:ありがとうございます。

 

– プロフィール 

ピアニスト・ピアノ研究家  松原 聡 (Pianist:Satoshi MATSUBARA)

1977年、神奈川県座間市出身。3歳よりピアノを学ぶ。9歳より桐朋学園子供のための音楽教室でピアノとソルフェージュを故・新井精と周参見夏子の両氏に、和声・ソルフェージュを作曲家・松井和彦氏に師事。13歳でウィーン市立音楽院ピアノ科入学試験に当時最年少で合格。16歳の時、東京にて初のリサイタルを開催。18歳の時、全イタリア国立音楽院認定の演奏ディプロマを取得。その後、ピアノを酒井忠政氏に師事。

2002年よりチェコのプラハ音楽院へ留学し、ピアノ科において、チェコのピアノ界の第一人者でもあるヤン・ノヴォトニー教授に師事し修了。

後に、更にフランス・パリにおいて、ピアノの世界的巨匠として知られるエリック・ハイドシェック氏との親交を得て薫陶を受ける。

2003年、神奈川県民ホールで開催された1927年製フランスのエラールピアノを使用したコンサートにて、同ホール・デビューを果たし、好評を博す。2007年5月の新橋ビストロ・ベルラン主催「中国趣味の洋琴を聴く会」、10月のリストランテ国立文流主催「ショパンの食卓」の両コンサートでは演奏と企画制作を兼務し、特に「中国趣味の洋琴を聴く会」では、音楽雑誌ショパン7月号に紹介され、共に高い評価を受けた。2009年には東京と名古屋での室内楽コンサートで好評を博し、2010年5月に高崎市で開催されたショパン時代1844年製のプレイエル・ピアノによるレクチャーコンサートに出演し、高い評価を受ける。2012年に高崎市主催の「夢奏人シリーズ」にてリサイタル開催。2015年3月に東京でリサイタル開催。2016年11月24日東京・紀尾井ホールでの「1906年製スタインウェイお披露目コンサート」でのソロリサイタルに抜擢されて絶賛を博し、音楽雑誌ショパン2017年1月号にも取り上げられる。2017年12月6日のサントリーホール・ブルーローズでの同ピアノでのコンサートにも出演を果たす。2019年8月18日には杉並公会堂大ホールでの「世界三大ピアノによるレクチャーコンサート」に出演し好評を博した。

夫人でメゾ・ソプラノ歌手の松原広美とは2013年以降各地で共演を重ね、2015年12月に高崎と東京でジョイントリサイタルを開催し好評を博す。2016年11月末から2017年1月初旬にかけて、ヨーロッパ演奏旅行を行い、2016年12月6日にチェコのフラデッツ・クラーロヴェーのペトロフ本社内博物館ホール、同12月11日ポーランド・ポズナンのポーランド劇場(Teatr Polski)、及び、2017年1月8日イタリア・ミラノの「音楽家養老の家(Casa Riposo)」内トスカニーニ・ホール(Sala Toscanini)にてジョイントリサイタルを開催しいずれも大成功を収める。2017年には「3M音楽祭」に招かれて、前橋市・水戸市・松本市の3都市でジョイントリサイタルを行い、いずれも好評を博す。

また、幼少期より約30年に亘って、19世紀から20世紀前半にかけて製造された欧米のヴィンテージ・ピアノに傾倒して、とりわけショパン時代のプレイエルやエラールを含む往年のフランス製ピアノを中心とした、欧米のヴィンテージ・ピアノの研究、収集、演奏活動。19世紀末から始まる、往年の巨匠達による歴史的なピアノ録音を中心とした古い音源の収集や研究、そして20世紀初頭の自動ピアノのピアノロールのCD復刻や歴史的音源の監修や執筆にも携わり、歴史的音源コレクションがサクラフォンにてCD化される。そして、2019年7月には、大妻女子大学に特別講師に招かれ「蓄音機とレコード録音の歴史」についての講義を行う。2020年より毎秋京都市立芸術大学に招かれ、蓄音機による歴史的ピアノ音源のレクチャーの講師を務める。また、各地に眠るピアノの名器の発掘と価値発掘・啓蒙活動など、ピアノ研究家の活動も幅を拡げている。2020年2月24日NHK総合テレビ放映のファミリーヒストリー「フジコ・ヘミング~母の執念 魂のピアニスト誕生~」のインタビュー出演。2023年8月三重県の菰野ピアノ歴史館にて1840年代~現代まで7台のピアノを使用したレクチャー、同9月には、愛媛県西予市の歴史的フォイリッヒ製ピアノ復活コンサート等に招かれる。音楽雑誌「月刊ピアノ」2024年3月号より歴史的ピアノ音源をテーマに長期連載を開始。

現在、東京・群馬を中心として、リサイタルやレクチャーコンサートなどを中心に、後進の育成にも取り組み、コンクールの審査員に招かれる等、各方面での多彩な活動を展開している。一般社団法人全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)正会員。

 


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